診療科・各部門紹介
眼科
沖縄県で初めての眼形成・涙道疾患に特化した眼科です。
那覇市立病院眼科では白内障をはじめとした手術加療が必要な患者様を中心に診療を行っており、特に眼瞼(まぶた)、眼窩(眼の周りの骨に囲まれた部分)、涙道(涙の通り道)など眼の周りを対象とする眼形成診療を積極的に行っています。
2021年4月、4年ぶりに常勤医1名が赴任し眼科が再始動致しました。診療を再開するにあたり、白内障、緑内障などの一般眼科に加えて眼形成・涙道疾患に対する専門診療が出来るよう涙道内視鏡などを整備しました。眼科医による眼瞼・眼窩・涙道疾患などの眼形成診療に特化した施設は県内で他には無く、当科の最も大きな特徴です。
手術は全身麻酔、局所麻酔どちらも対応可能で、白内障手術を含め全ての症例で手術用顕微鏡を用いた丁寧な手術を行っています。
白内障手術は入院手術のみで日帰り手術には対応できませんが、クリニックで対応困難な全身疾患を合併した症例や過熟白内障などの難症例にも積極的に手術を行っています。また、認知症や精神疾患などのために全身麻酔が必要な症例にも対応可能です。眼瞼下垂など、外眼部疾患では手術内容によって日帰り手術も可能です。
先天性鼻涙管閉塞症に対しては県内で唯一の全身麻酔下での涙道内視鏡を用いた涙管チューブ挿入術が可能な施設でもあります。月1回程度、眼形成専門の医師を招き、より高度な手術にも対応しています。
眼形成の分野は耳鼻科、脳神経外科、皮膚科、形成外科など他科と関わることも多く、必要に応じて診療科の垣根を越えて合同手術が可能な点も当院眼科の特色の一つです。
また、NICU(新生児集中治療管理室)での未熟児網膜症診療も行っており、レーザー治療が必要な場合は未熟児の治療に熟練した網膜硝子体専門医を招聘し治療にあたっています。
その他、当科で対応できないような網膜硝子体疾患、角膜疾患、斜視診療などは琉大病院眼科をはじめとした他施設との連携によって患者様へ適切な医療が提供出来るよう心がけています。
対象疾患
眼科一般
- 白内障
- 緑内障
- 翼状片
- 糖尿病網膜症など
眼瞼
- 眼瞼下垂(先天性含む)
- 睫毛内反症
- 眼瞼内反症
- 眼瞼外反症
- 眼瞼腫瘍(良性、悪性)
- 眼瞼裂傷など
眼窩
- 眼窩骨折
- 眼窩腫瘍
- 甲状腺眼症など
涙道
- 先天性鼻涙管閉塞
- 涙嚢炎
- 涙小管断裂など
手術加療が必要な患者様を中心に診療を行っています。中でも眼瞼腫瘍切除後の再建、眼窩骨折や甲状腺眼症などの眼窩疾患、涙道疾患などに力を入れています。
眼瞼悪性腫瘍は診断から切除後の再建までトータルコーディネートを行います。
眼窩骨折は筋絞扼型など緊急手術が必要な場合にも救急指定病院として迅速に対応し、手術前後に眼科外来で眼球運動検査(ヘスチャート)によって評価を行います。
眼形成・涙道診療は小児、成人どちらも対応可能です。急性涙嚢炎後や、涙管チューブ挿入術で改善出来なかった涙道閉塞症に対する涙嚢鼻腔吻合術(DCR)では鼻から手術を行うことにより皮膚切開をしない鼻内法を積極的に行うことで良好な成績を得ています。
手術設備
- 超音波白内障手術機器 インフィニティ(Alcon) 更新予定
- 眼科手術用顕微鏡 ルメラT(Zeiss)
- コントラバス型手術用顕微鏡(ライカ、他科共有)
- 涙道内視鏡、鼻硬性鏡(町田製作所)
- 超音波手術機器 SONOPET(Stryker)
- 眼科用冷凍手術ユニット クライオ(キーラー・アンド・ワイナー)
- 骨掘削用ドリル Primado2(ナカニシ)
受診について
大変ご不便お掛け致しますが、現在常勤医1名で治療にあたっているため外来受診は完全予約制とさせて頂いております。紹介状をお持ちの方は当院地域連携室を通じて予約をお取りください。可能な限り連絡を頂いてから1-2週以内に受診できるよう調整させて頂きます。
ただし、担当医によって早急な対応が必要と判断された場合には当日でも連絡頂ければ対応させて頂きます。
認定施設 一覧
- 琉球大学眼科専門研修プログラム連携施設(令和5年申請予定)
診療実績
スタッフ紹介
沖縄県に不足している眼形成・涙道疾患の診療をカバーするため京都への留学を経て地元沖縄に戻って参りました。常に謙虚な姿勢を忘れることなく、誠意をもった診療をさせて頂きます。どうぞ宜しくお願い致します。
専門領域 | 眼形成・涙道 |
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卒業大学/卒業年 | 琉球大学/2010年 |
職歴 | 琉球大学附属病院 大浜第一病院 県立北部病院 海谷眼科(浜松市) 江口眼科病院(函館市) 京都府立医科大学附属病院 |
認定・資格等 | 日本眼科学会専門医 |